精神科訪問看護全般
2025-10-02
アンコンシャスバイアス”気付く方法何がある?”

「アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)」について1回目はその意味、そして、2回目はそれに気が付くとどんないいことがあるのか?についてお話してきました。
「自分にもあるかもしれない」けど、どうやったら気付けるのかな?と思ったあなたへ
今回は、そんな方のために「アンコンに気づくための、やさしくて気軽にできる方法」をご紹介します。
特別なスキルや知識は不要。日常の中でできることばかりなので、深く考えすぎず、まずは一つでも試してみてくださいね。
1. 「自分の反応」に注目してみる
人と接しているとき、SNSを見ているとき、テレビのニュースを見たとき……。ちょっとした瞬間に、「なんか嫌だな」「イラっとするな」と思うこと、ありませんか?
実はそのこころの違和感、バイアスのヒントかもしれません。
たとえば、
若い上司に対して「頼りない」と感じる
男性保育士を見て「ちょっと不安」と思ってしまう
外国人が日本語を話しているだけで「すごい!」と思う
そんなとき、「私はなぜそう思ったのかな?」と少しだけ立ち止まってみましょう。その問いかけ自体が、アンコンシャスバイアスに気づく第一歩です。
2. 「いつもと違う視点」を持つ練習をする
アンコンシャスバイアスは、自分の“当たり前”を基準に物事を見てしまうことで起こります。だからこそ、視点をちょっと変える練習が有効です。
おすすめは、以下のような方法:
▼本や映画を活用する
異文化や異なる性別・世代をテーマにした小説や映画、ドキュメンタリーを楽しむことで、「そんな見方もあるんだ!」という気づきが得られます。
例:
『君の名前で僕を呼んで』(LGBTQ+の恋愛)
『パラサイト 半地下の家族』(格差と階層)
『82年生まれ、キム・ジヨン』(女性と社会)
▼逆の立場になって考える
「もし自分がこの人の立場だったら?」と想像してみることも有効です。
コンビニで外国人の店員さんと接したとき、「言葉が通じなかったら自分だったらどう感じるだろう?」と考えてみると、新たな理解が生まれるかもしれません。
3. 身近な人との「ゆるい対話」をしてみる
アンコンシャスバイアスに気づくには、一人で考えるだけでなく、他の人と話すこともとても大切です。
でも、かしこまったディスカッションである必要はありません。
「なんか最近“アンコンシャスバイアス”って言葉、気になっててさ」
「自分も思い込み多いかもな〜って思ってさ」
そんな軽い感じの会話で十分です。家族や友人、同僚との雑談の中で、「そういえば、私もこんなこと思ったかも」と気づけることがあります。
相手の体験や価値観を聞くことも、自分の視野を広げる大きなヒントになります。
私自身、この記事を書くために色んな人からアドバイスをもらいました。私だけでは思いつかなかった「気付く方法」に気づきました。
「そんな方法もあるんだ意外!」と思った自分には、自分なりに「こうしないと気付けないんじゃないか」といった思い込みがあったということ。
人に聞いてみる事って大切だと思いましたし、人と繋がると気づきが得られるものだなと実感しました。
4. 「ジャッジしない」練習をしてみる
私たちはつい、「正しい」「間違っている」と物事を判断しがちです。でも、その“ジャッジ”の裏にも、バイアスが隠れていることがあります。
たとえば、
子育て中の人は残業できないだろう
大企業に勤めている人は偉い
フリーターは怠けている
こうした判断は、自分の価値観や社会の固定観念に影響されていることが多いです。
おすすめは、「まず判断せずに観察する」こと。
「この人は、そうなんだな」と受け止めてみるだけで、自分の中の思い込みに気づく余白が生まれます。
5. 小さな「違和感メモ」をつけてみる
日記を書くのが苦手でも大丈夫。スマホのメモアプリなどを使って、
「今日ちょっと引っかかった出来事」
「なんであんなこと言った(言われた)んだろう?」
「あの時、少し不快だった理由」
など、小さな違和感を書き留めておくだけでOK。
時間が経ってから見返すと、「もしかして、これバイアスかも」と気づけることがあります。メモは誰にも見せなくていいので、自分の本音を安心して残せます。
「気づくこと」は完璧じゃなくていい
アンコンシャスバイアスに向き合うことは、自分の“こころのクセ”と向き合うようなものです。
でも、それは「正そう」とするのではなく、「へぇ、そんなふうに考えてたんだ」と知るだけでいいのです。
人は完璧じゃありません。だからこそ、ちょっとだけでも気づくことができたら、それは相手にとっても自分自身にとっても価値ある一歩だと思うのです。
今日からできる「気づきのトレーニング」
最後に、気軽にできるアンコン気づきトレーニングの例をまとめます:
感情が動いたときに「なぜ?」と問いかけてみる
本・映画・人の話で“違う視点”を感じてみる
会話の中でゆるく話題にしてみる
判断せず、まずは「受け止めてみる」
違和感をメモするクセをつけてみる
どれも、今日から・ひとつだけでも・なんとなくでもOKです。
大切なのは、「完璧を目指さないこと」。
まとめ:気づくことで世界の見え方が変わる
ここまで3回シリーズでアンコンシャスバイアスについてお話してきました。
アンコンシャスバイアスは、誰もが持っている“こころの習慣”です。
それに気づくことは、自分を知ること。人との違いを楽しむこと。そして、もっと自由に生きることにつながります。
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今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。


