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睡眠・運動・食事・呼吸

2025-09-02

季節の変わり目とメンタルヘルス

みなさんこんにちは
精神科に特化した訪問看護聴き上手です。
今日は季節の変わり目とメンタルヘルスについてまとめてみました

小さな工夫で心を守ることができます。少しでも皆様の参考になれば幸いです。

はじめに
春から夏へ、夏から秋へ……。季節が移り変わるたびに、「なんだか気持ちが落ち込む」「体がだるい」「やる気が出ない」と感じることはありませんか?

多くのご利用者様からも「この時期は特にしんどい」「体調が安定しにくい」という声をよく伺います。実は、季節の変わり目は心と体に大きな影響を与えるタイミングです。

今回は、季節の変わり目に起こりやすい心の不調と、その対処法について一緒に考えてみましょう。


1. なぜ季節の変わり目はしんどくなるの?
季節の変化には、いくつかの要因が重なっています。

気温や湿度の変化
急に暑くなったり、肌寒くなったりすると、自律神経がバランスを崩しやすくなります。自律神経は「体のリズム」と「心の安定」を整える大切な役割を担っているため、乱れると気分の浮き沈みにも影響します。

日照時間の変化
特に秋から冬にかけては日照時間が短くなり、脳内で「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質が減少します。セロトニンは気持ちを安定させる作用があるため、不足すると憂うつ感や不安感につながることがあります。

環境の変化
進学や就職、人事異動など、生活環境の変化も重なる時期です。気候の変化に加え、環境の変化が心身の負担となり、不安や緊張が強くなることがあります。


2. こんなサインが出ていませんか?
季節の変わり目に見られるサインは人によって異なりますが、代表的なものを挙げてみます。

眠りが浅くなる、寝つきが悪い
朝起きるのがつらい、体が重い
食欲が落ちる、または食べ過ぎてしまう
気分が落ち込む、イライラしやすい
何をするのも億劫に感じる
これらは「気のせい」ではなく、心と体が変化に対応しようと頑張っているサインです。
自分を責めるのではなく、「今は季節の変わり目だから」と受け止めること、ご自身の体調が実際にどうなっているかを観察してみることが第一歩です。


3. 季節の変わり目を乗り切る工夫
では、具体的にどんな工夫ができるのでしょうか?
ここでは、訪問看護でご利用者様にお伝えしている実践しやすい方法をご紹介します。

① 睡眠リズムを整える
・朝はカーテンを開けて日光を浴びる
・夜はスマホやテレビの光をできるだけ控える
・眠れないときは無理に寝ようとせず、静かな音楽を聴くなどリラックスする

睡眠は心の安定に直結します。規則正しいリズムを意識するだけで、気分の浮き沈みが和らぐことがあります。

② 食事に気を配る
・ビタミンB群(豚肉、卵、大豆など)を意識して摂る
・魚やナッツに含まれるオメガ3脂肪酸は気分安定に効果的
・甘いものやカフェインは摂りすぎない

食事は体だけでなく心の栄養にもなります。季節の旬の食材を取り入れるのもおすすめです。

③ 軽い運動を取り入れる
散歩やストレッチなど、体を少し動かすことで血流が良くなり、自律神経が整いやすくなります。外に出て季節の風や匂いを感じるだけでも、心が少し軽くなることがあります。
適度な運動は抑うつに効果があることは科学的に実証されています。軽い運動を生活の中に取り入れる工夫をしてみましょう。

④ 「小さな楽しみ」を持つ
季節の変わり目は無理をせず、日常に「ほっとできる時間」を取り入れることが大切です。
・お気に入りの音楽を聴く
・香りの良いお茶を楽しむ
・日記やメモに「今日よかったこと」を一つ書いてみる

小さな習慣が気分を支えてくれることがあります。


4. 訪問看護でできるサポート
ご利用者様お一人で工夫するのが難しいときは、訪問看護を利用することも大きな助けになります。

睡眠や食事のリズムを一緒に確認する
気分の波を見ながら、無理のない過ごし方を一緒に考える
季節に合わせた生活習慣(熱中症対策や寒さ対策など)を一緒に工夫する
気持ちの落ち込みを安心して話せる時間を持つ
訪問看護は、ご利用者様が「季節の変わり目をどう乗り切るか」を一緒に考え、安心できる生活を支えます。


5. 「できていないこと」より「できていること」に目を向ける
季節の変わり目は、調子が安定しないのが当たり前です。そんなときに「またできなかった」と自分を責めると、さらに気持ちが落ち込みやすくなります。

大切なのは、「できていないこと」ではなく「できていること」に目を向けること。
・今日は布団から起きられた
・ご飯を一食は食べられた
・誰かと話せた

それだけでも十分に価値のあることです。看護師も一緒に「できていること」を見つけていきます。


まとめ
季節の変わり目は、誰にとっても心と体に負担がかかる時期です。

自律神経の乱れや日照時間の変化が心に影響する
小さなサインを見逃さず、生活リズムを整える工夫が大切
訪問看護は、ご利用者様と一緒に「季節を乗り切る方法」を考える心強いサポートになる
ご利用者様が一人で抱え込む必要はありません。
「今の季節をどう過ごすか」を一緒に工夫していくことで、少しずつ心も体も安定していきます。

「季節の変わり目は誰でも揺れるもの」と受け止めて、無理のないペースで過ごしていただけたらと思います。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。