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精神科訪問看護全般

2025-04-08

春のメンタルケア~睡眠について~




春の不眠対策〜眠れない夜にできること〜

みなさんこんにちは。
春は変化が大きい、こころも体も揺らぎやすい季節です。メンタルケアの悩みが増える時期とも言われており、特に睡眠についても悩みが増えやすい時期です。
何故なら睡眠は自律神経やホルモンの働きに大きく影響を受けるからです。この時期環境の変化、気温、気圧、環境(転居、転職)、対人的な環境(異動など)が様々重なることが多く、それによって自律神経も影響を受けやすい時期と言われています。

そのため、「夜なかなか寝つけない」「朝方に目が覚めてしまう」「昼夜逆転してしまう」など、睡眠の悩みを訴える方が増えてきます。

特に精神疾患をお持ちの方にとっては、睡眠の乱れは気分の安定にも大きく影響するため、早めの対策がとても大切です。
今回は、春特有の「不眠」に着目し、“眠れない夜にできること”をテーマにお届けします。


■ 春に不眠が起こりやすい理由
春は気温や気圧が大きく変わりやすく、体がうまく順応できないことがあります。
また、環境の変化(新しい職場、通所先、家族の生活リズムの変化など)も多く、無意識のうちにストレスを感じていることもあります。生活で緊張する場面が増えていることも多いでしょう。

これらの影響で自律神経が乱れ、次のような不眠症状が出やすくなります:

寝つきが悪い(入眠困難)
夜中に目が覚める(中途覚醒)
朝早く目が覚める(早朝覚醒)
眠ったはずなのに疲れが取れない(熟眠障害)
眠れないこと自体がストレスになり、「また今夜も眠れなかったらどうしよう」と不安になってしまう…という悪循環に陥る方も多いです。


■ 眠れない夜にできる、3つの対策
①「眠れないこと」を責めない
眠れない夜、どうしても「まただめだった」「ちゃんと寝なきゃ」と焦ってしまいがちですが、まず大事なのは、“眠れない自分を責めないこと”です。

「今日は眠れなかったけど、それでも大丈夫」
「体を休めているだけでも意味がある」
そう思ってみてください。

横になって目を閉じているだけでも、脳はある程度休めています。眠りは「がんばって手に入れるもの」ではなく、自然に訪れるもの。焦らず、自分をゆるめていきましょう。


② 寝る前の“ルーティン”を整える
人は「いつもの流れ」に安心を感じます。毎晩同じような行動を取ることで、脳が「そろそろ眠る時間だ」と認識しやすくなります。

おすすめの就寝前ルーティン例:

21:00 スマホ・パソコンの使用を控える
21:30 ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
22:00 温かいハーブティーや白湯を飲む
22:30 静かな音楽やアロマでリラックス
23:00 布団に入り、深呼吸をして体をゆるめる
特に**ブルーライト(スマホ・PC)**は眠気を妨げるため、寝る前1時間は控えるのが理想です。


③「眠れないときにすること」を決めておく
どうしても寝られない夜は、思い切って布団から出るのも方法のひとつです。
ただし、興奮するようなこと(SNSを見る、仕事のことを考える)は避けてください。

代わりに、**「眠れないとき専用の安心ルーティン」**を持っておくと、心が落ち着きやすくなります。

小さな明かりで本を読む
心が落ち着く音楽や自然音を流す
アロマを焚いて軽くストレッチ
ノートに今の気持ちを書き出す
「また眠れない…」と不安になったとき、自分なりの“静かな逃げ道”を用意しておくことで、夜が少し優しい時間に変わります。


■ 薬の調整や相談も大切に
睡眠の悩みが長く続くときは、無理せず主治医や訪問看護師に相談することも大切です。
お薬の作用や副作用、服薬のタイミングが合っていないこともあります。睡眠は精神疾患の治療にも大きく関わるため、調整は非常に重要です。

また、訪問看護では「最近眠れていますか?」「夜の過ごし方はどうですか?」といった声がけをしながら、一緒に改善の方法を考えていくことができます。


■ 最後に
春の夜は、気温も気持ちも不安定になりやすく、眠りにくさを感じる方が多い季節です。
そんなときこそ、「ちゃんと眠らなきゃ」と自分を追い詰めず、“ゆるやかに夜を過ごす”ことを大切にしてほしいと思います。

眠りは、「心が安心しているとき」に自然とやってくるもの。
無理をせず、自分の心と体にやさしい夜の時間を、少しずつ作っていきましょう。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。