リカバリーカレッジ
2024-12-03
リカバリーカレッジHARIMA準備室♪
みなさんこんにちは精神科に特化した訪問看護聴き上手です。
聴き上手ではこの春からリカバリーカレッジの準備をメンバーの方と一緒に進めています。
記事が更新できていなかったので、まとめてこれまでの進捗をご報告いたします。
まず、久しぶりということもありますので、リカバリーカレッジについておさらいをしておきたいと思います。
リカバリーカレッジとは一言で言うと「リカバリーについて共に学び合う場」です。精神的つらさ(精神健康の困難)を体験した人の生きた経験や知識を持ち寄り、学び合いの場を作り上げていきます。
では、リカバリーをどのように定義しているのか?そもそも、リカバリーって何なのかについては、ひとがひととして生きる中で自分のありたい姿や送りたい人生を見つけたり、自分なりの意味を見つけたりしていく過程です。リカバリーは誰かから方向づけされたり、誰かに何かをさせられたりするものではなく、本人が自分で決めるものです。進んでもいいし、進まなくてもいい、戻ってもいいし、泊ってもいい。方向転換をしてもいいし、向かう方向も速度も、いつでもどのようにでも変えていい。リカバリーには決まりも際限もありません。
リカバリーカレッジに通う人たちに、あなたにとってリカバリーとは?と聞いた調査では「人生の再定義」「自分をそのままでいいと心の底から思えるようになるまでの道のり」「障害を持ちつつも豊かに生活すること」「普通にくらしてゆけること」「自分を知る」「症状が安定して、生き生きと暮らせる」「人生そのもの、生きている限り続く」というような言葉で表現されています。
≪リカバリーカレッジガイダンスより≫
このような概念をもとに、日本では全国に立ち上がりつつあるリカバリーカレッジ。イギリスでは国の政策の元実施、運用されていますが日本では自助グループ的な活動としての位置づけです。イギリスではリカバリーカレッジの効果として
・学生の95%が満足している
・入院・強制入院の減少
・入院期間の減少
・セルフスティグマの減少
などが示されているそうです。興味深いですね。
・・・・日本では、資金調達や運用面はいちから全て手作りになります。私たちも何からやったらいいのか?そもそも何をやろうとしているのかさえよくわかっていないかもと言った状態のなか迷走していました。そんななか、救世主が現れます!!
ありがたいことに9月23日にはKOBEからりえっち、かっちゃん、よしこさんがHARIMA準備室の場に足を運んでくださり、KOBEの実情や取り組みの経緯を共有してくださいました。本当にありがたかったです。
13時から17時までの長丁場でしたが、KOBEでは「ちゃうちゃうでええやん」という素敵な合言葉を生み出し(みんなのちがいを大切にすると言う意味がこめられているそうです)
2024年には第3期生を募集されています。KOBEはすでに知名度も高く、生徒募集と共に20名の枠が一気に埋まってしまうという羨ましいような状況です。
そんなKOBEが2022年からの設立当初から、どうやって形になっていったのか、どんな苦労があったのか、そもそもリカバリーカレッジってこういうことだよ等々基本の「き」を教えていただきました。
2022年の一期生はこころの元気+の表紙を飾り、いまでもその当時のメンバーが運営に携わるなど継続的な活動を続けておられます。そんな華々しい経過をたどっているようにみえるKOBEの活動にも、さまざまな苦労があったことも聞かせていただきました。
ルール作りが必要だったこと、調子を崩す人や、「あの人が嫌だからいけない」とこれなくなる人がいたこと、グループワークの時間がどんどん長くなり、講師のいない学習会を「ぴあ学習会」として追加していったこと、などなど・・・・!!
様々な意見に対して、創意工夫をしながらKOBEの場が深まり、発展していった経緯を生の声で共有していただきました。
一番大きかったのは「リカバリーカレッジ」に対する共通概念のようなものが生まれたことです。これから何かを目指していこうとしたときに、それぞれの意見があることはよいのですが、共通した大きな枠組みの中で迷走するのと、全員が散らばってしまうのでは意味違ってきます。
KOBEからりえっち、かっちゃん、よしこさんが来てくれて、その大枠を示してくれたことで、HARIMAに集まっているメンバーの向かう方向が少し定まった感覚がありました。
そして、具体的な創意工夫についても沢山の学びがあり、私たちもKOBEのお隣HARIMAとしてこれからみんなで「共同創造」を体験していくのだと思うとワクワクが止まらなくなりました。
そんな9月の会から10月、11月とミーティングを重ねています。
先日の11月のミーティングでは、会場の予約状況をシェアし、私たちのグランドルール、理念について話し合いました。
私は、リカバリーカレッジHARIMAの優しい、穏やかな雰囲気がとても安心できます。新しく参加された人にも心を開いてオープンに迎え入れる雰囲気があり、誰もが傷つかない心理的安全を全員で共同創造しているように感じています。これからいろんなことが起きると思いますが、何かが起きるからこそリカバリーが起きる。そう思っています。
次回は理念やグランドルール、開催日程についてご案内できると思います。パンフレットの作製にも取り組んでいますので、みなさんにご紹介できる日も近いかと・・・・♪
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。